バスク大百科事典





<解説> 本学元文学部教授 
         マリア・テレサ・ガライサバル


 当館は、1974年、ラ・グラン・エンシクロペディア社から出版された『バスク大百科事典』(全18巻)La Gran Enciclopedia Vascaを所蔵している。

執筆者は、以下にあげるとおりそうそうたる人物ばかりである。テレスフォロ・アランサディTelesforo Aranzadi、ホセ・マリーア・アレイルサJosé María Areilza、ホセ・ミゲル・バランディアラン José Miguel Barandiaran、アルトゥーロ・カンピオン Arturo Campión、P・エチェパーレ P. Echepare、ピエール・ラフィッテ Pierre Lafitte、ピエール・ロティ Pierre Loti、グレゴリオ・マラニョンGregorio Marañón、ルイス・ミチェレーナ Luis Michelena、イグナシオ・テリェチェーア・イディゴーラスIgnacio Tellechea Idigoras、アントニオ・トバール Antonio Tovar、ミゲル・ウナムーノ Miguel Unamunoらである。
監修には、ホセ・マリーア・マルティン・レターナJosé María Martín Retanaがあたっている。現在は絶版となり、入手はほぼ不可能である。

この事典には、バスク学全般をとおして、興味深いテーマが網羅されている。
扱われている分野は、歴史、地理、言語、文化、法律、習慣、フォルクローレ、人類学、考古学、民族学、音楽、美術、建築、政治、経済等であり、バスク全体が理解できる。
また、本図書館には、これ以外に、およそ700冊に及ぶバスク関係の蔵書がある。起源はどこにあるのか、いまだ不明な言語を持ち、興味深い伝統と習慣を現在にまで継続するバスクに関しての研究を進めるために重要と思われる雑誌や紀要も数多く所蔵している。

1969年にナバーラ政府によって出版された『フォンテス・リングエ・バスコヌン』Fontes Linguae Vasconum、1911年にカンピオン、フリオ・デ・ウルキホ Julio de Urquijo、カルメーロ・デ・エチェガライ Carmelode Echegaray、ドミンゴ・アギーレ Domingo Aguirre によって創刊された『エウスカルエリアレン・アルデ』Euskalerriaren Alde、1880年にサン・セバスティアンで出版された著名な雑誌である『エウスカルエリーア』Euskalerriaの復刻版、『レビスタ・インテルナシオナル・デ・エストゥディオス・バスコス』(1907〜1936)RevistaInternacional de Estudios Vascos、『ヤキンザ』(1933〜1936)Yakintza、『エウス カルザレ』(1897)Euskalzale は特に重要なものと思われる。

故郷バスクと日本の伝統・文化・祭・習慣における共通性の比較が私の研究テーマであった。本年3月で定年を迎える私は、本図書館にバスク関係のこれらの蔵書を残すことが二つの文化を近づける架け橋となることを祈っている。