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![]() 『ノーベル賞 100年のあゆみ』 スペイン語圏のノーベル文学賞 スペイン語スペイン文学科教授 杉山 晃 私が中学生のころ、中米グアテマラの作家アストゥリアス(Miguel Angel Asturias)がノーベル文学賞を受賞した(1967)。ラテンアメリカからの受賞者ということで感激したのを覚えている。翌年には川端康成が受賞し、両者の著作が近所の本屋の店頭に並んだ。訳書のページを繰りながら、『大統領閣下』や『グアテマラ伝説集』を原書で読んでみたいと思ったものだ。スペイン語圏からの受賞者はアストゥリアスで5人目だった。あとの4人は、スペインのエチェガライ(Jose Echegaray, 1904)、ベナベンテ(Jacinto Benavente, 1922)、ヒメネス(Juan Ramon Jimenez, 1956)、それにチリの女性詩人ミストラル(Gabriela Mistral, 1945)である。 大学に入ると、ヒメネスの散文詩『プラテーロとわたし』を講読の授業で読んだ。アンダルシア地方の田園風景のなかで、詩人が銀色のロバに語りかける心地よいリズムのスペイン語がいまも心に響いている。これら138編の散文詩を翻訳された長南実先生は、のちに清泉の教壇にも立たれた。 大学時代にはさらに2人の詩人がノーベル賞を受賞した。チリのネルーダ(Pablo Neruda, 1971)とスペインのアレイクサンドレ(Vicente Aleixandre, 1977)である。ネルーダは日本でも愛読されてきた詩人だが、代表作の『マチュピチュの頂』は複数の日本語訳で読むことができる。 そうした若い作家たちは、やがてラテンアメリカ文学の隆盛期、いわゆる「ブームの時代」を築きあげた。スペインのセラ(Camilo Jose Cela, 1989)、そしてラテンアメリカからはその後3人の受賞者が誕生している。――コロンビアのガルシア=マルケス(Gabriel Garcia Marquez, 1982)、メキシコのパス(Octavio Paz, 1990)、それにペルーのバルガス=リョサ(Mario Vargas Llosa, 2010)である。彼らのほとんどの作品はすでに日本語に訳されているが、なかでもガルシア=マルケスの『百年の孤独』や『族長の秋』、バルガス=リョサの『都会と犬ども』や『緑の家』などが秀逸だ。誰もが表現し得なかったまったく新しい世界がそこに広がっているのである。 |
『都会と犬ども』 (バルガス・リョサ) 『緑の家』 (バルガス・リョサ) 『百年の孤独』 (ガルシア・マルケス) 『プラテーロとわたし』 (ラモン・ヒメネス) 『ラテンアメリカ』 (集英社ギャラリー:世界の文学19) 『ラテンアメリカ五人集』 |
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| 京都外国語大学付属図書館 ノーベル文学賞データベース |
| バルガス・リョサ (Wikipedia) |
| ノーベル文学賞(Wikipedia) |
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