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佐藤 陽介 准教授

英語英文学科

佐藤陽介先生

日英語統語論と日英比較研究を行っています
英語の文構造と意味、および日英比較言語研究を専門にしています。現在は特に、日英間の顕著な違いである省略現象の背後にある原理を研究しています。

教員インタビュー

Q1 学生時代の思い出や打ち込んだことについて教えてください。
学生時代は、英米・日本文学、哲学、人類学など、色々な分野の本を読み漁ったり、数多くのバイト(家庭教師、営業、ファミレスのウェイター、稲刈りの手伝いなど)に挑戦して、なるべく多くの経験をしようと思いました。でも、一番記憶に残っているのはやはり語学の勉強とその過程で良い影響を与えてくれた親友との出会いです。英語と一緒に、韓国語とフランス語を勉強し、毎週火曜日には英語学校で巡り合ったクラスメートと一緒に喫茶店などでNewsweekやTimesなどの雑誌の記事を読んで内容を英語で議論して、お互いの英語学習のやり方について意見交換したのをよく覚えています。大学2年の終わりに初めてボストンに海外旅行で行ったのですが、『ああ、ちゃんと勉強してきた英語が通じるんだ、もっと上手になりたいな』と感動したのを今でもよく覚えています。
Q2 先生が、ご自身の専門に取り組むようになったきっかけを教えてください。
私は、英米文学にも英語言語学にも同程度に興味がありました。大学2年生の春休みに、自分の新潟大学の英語学の先生がマサチューセッツ工科大学に研究訪問員として滞在されていたので、先生のお家にちゃっかり2週間ほどお邪魔させていただいたことがありました。その時、先生が私をせっかくだからとNoam Chomsky先生の一般人も参加できる木曜の午後の講義に連れて行ってくださいました。ほとんど内容はわかりませんでしたが、ずいぶんエキサイティングでスケールの大きな言語から見た人間の本性についてお話しされていました。人間とは何かという問いに対して、科学的方法論を通じて答えを探ろうといういわゆる文系・理系の枠を超えた、何か若者を取り込む様な魅力ある分野がそこに確かにありました。帰国後、一心不乱にこの分野の誕生の経緯や専門的な研究の進展を自分で勉強し始めました。その分野にあれから約20年後の今もこうやって関わることができて幸せです。
Q3 研究テーマの魅力や面白さはどのようなところにありますか。
一番の魅力は、新たな現象を自分の知っている言語を使って発見して、その発見を研究仲間と共有してさらに発展させていく過程にあるのではないでしょうか。小さなことの積み重ねがものすごく大きなところにつながるのだという希望が私の研究分野にはあります。新たな事実の発掘、誰もこれまで気づかなかった小さな発見、これまでの文献からの観察などすべてを総動員して一つの論文にまとめあげる時、本当に言語学は芸術だなと日々思いを新たにします。この発見から論文完成の過程において、自分も言語学の最先端の研究に従事できているのだという確信が持てるので、これまで何とか頑張れました。また、日々新しい発見があるため、『定説』というものはなく、どんな著名な言語学者の分析であれ間違っていることが当たり前であり、若い人たちの創造的なアイデアが分野の進展に直接影響を与えるということもたくさんあります。
Q4 学生へのメッセージをお願いいたします。
私の学生時代は『暗黒時代』でしたが(笑)、今になって思うとそういう時を経験してこそ学んだ知恵というのもあります。授業でも話しますが、ここでは二つほど自己流のアドバイスがあります。一つ目は、やはり自分のハートに忠実に生きることです。自分がこの分野・仕事って面白いな、もっと勉強してみたいなと思ったなら、なりふり構わずとことんやってみることです。この際、人から勧められてやったとか、親がどうだとかで決めてはいけません。自分で本当に決めたのなら、責任もとれるし頑張れます。二つ目は、人生の局面では判断を控えることが無限の可能性を生むということです。今は苦しい道で投げだしそうになっても、そこでの経験が後にぐっと生きてきて自分を助けてくれることがたくさんあります。学生時代はやっていることの成果が在学中には見えないため悩むものだと思いますが、その頑張った成果は人生のどこかでいつか実を結ぶようになっているのだと思います。

教員紹介

氏名佐藤 陽介
フリガナサトウ ヨウスケ
職種准教授
所属英語英文学科
取得学位PhD (Linguistics)
学位取得大学アリゾナ大学言語学科博士課程修了
専門分野統語論、形態論、英語学
研究テーマ項省略の可否を左右する要因の比較言語学的研究、統語論と音韻論のインターフェイス研究、数量詞の作用域とイントネーションの関係など
主要業績・ 2011. Radical pro drop and fusional pronominal morphology in Colloquial Singapore English: Reply to Neeleman and Szendroi. Linguistic Inquiry 42: 356-365.
・2011. P-stranding under sluicing and repair by ellipsis: Why is Indonesian (not) special? Journal of East Asian Linguistics 20: 339-382.
・2012. Particle-stranding ellipsis in Japanese, phase theory and the privilege of the root. Linguistic Inquiry 43: 495-504.
・2012. Multiple spell-out and contraction at the syntax-phonology interface. Syntax 15: 287-314.
・2013. Wh-questions in Colloquial Singapore English: Adaptive traits from Malay and typological congruence. Journal of Pidgin and Creole Languages 28: 299-322.
・2014. Argument ellipsis in Colloquial Singapore English and the anti-agreement hypothesis. Journal of Linguistics 50: 365-401.
・2016. Prosodic phrasing and the that-trace effect. Linguistic Inquiry 47:333-349. [co-authored with Yoshihito Dobashi]
・2016. Remarks on parameters of argument ellipsis: A new perspective from Colloquial Singapore English. Syntax 19: 392–411.
・2018. Particle stranding ellipsis involves PF-deletion. Natural Language and Linguistic Theory. [co-authored with Masako Maeda: Online First]
・In press. Comparative syntax of argument ellipsis in languages without agreement: A case study with Mandarin Chinese. Journal of Linguistics.
社会活動、
文化活動等
・2014 The Routledge Handbook of Syntax. London: Routledge. [co-edited with Andrew Carnie and Daniel Siddiqi]
 ・2011 - 2018 Language, Language and Linguistics, Linguistic Inquiry, Natural Language & Linguistic Theory, Journal of East Asian Linguistics, The Linguistic Review, Glossa, Studia Linguisticaなどの匿名査読者
 ・2018 Workshop “Current Issues in Comparative Syntax: Past, Present and Future” @ National University of Singapore共催者
 ・2017 GLOW-IN-ASIA XI @ National University of Singapore 共催者
 ・2017–2018 Student Exchange Program Coordinator, National University of Singapore Dept. of English Language and Literature

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