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今野 真二 教授

日本語日本文学科

今野真二教授

「日本語の歴史」をひも解きます
『万葉集』成立の頃から、中世室町期を経て、明治期頃までの間に、日本語がどのように変化してきたかという「日本語の歴史」を描くことを目標としています。

教員インタビュー

Q1 学生時代の思い出や打ち込んだことについて教えてください。
 学生数の多い大学に入学したが、わりに小さなサークルのようなものにみんなが集まることに反発し、この大学の中で、できるだけ一人で生きていこうと思いました。もう廃刊になってしまいましたが、当時『ぴあ』という情報雑誌があって、映画の情報や美術館の展示の情報、演劇の情報などが載せられていました。毎週この『ぴあ』を買って、今週はどんな映画をみようかとか、あそこの小さな画廊で、こんな展示をやっているから行ってみようかとか、そういう生活をしていました。一方、大学では、朝、図書館に行って、自分が卒業論文を書こうと思っている分野(当時は日本語学ではなく国語学といっていました)の論文でおもしろそうなものを片っ端から一日に10本とか20本とかコピーして、大学への行き帰りに電車の中でそれを読んだりしていました。実家はJRの北鎌倉駅から歩いて4~5分のところにあったので、大学まで片道1時間以上かかっていたわけです。このあたりのことは拙書『言語の揺れ』(2015年、清文堂出版)の「あとがき」に少し書きました。よかったらみてください。
Q2 先生が、ご自身の専門に取り組むようになったきっかけを教えてください。
 これもつい最近、『学習漢字メイト』(2015年、4月マガジン・マガジン)の取材で話したことなのですが、父親が大学で西洋史を教えていたのです。中世ヨーロッパの教会や修道院について研究していたのですね。それで、そういう方面もおもしろいかなあと思って、大学を受験する時に、父親に「どんなもんでしょう」と相談したわけです。するとラテン語とギリシャ語はまずできなきゃいかん。英語は当たり前で、あと、ヨーロッパの研究をするなら、その他にドイツ語かフランス語かな、などと言うではありませんか。「おそれいりました」ってもんで、西洋史はやめ。母親の父親(つまり私の祖父)は国語学をやっていて、だからというわけではないのですが、もともと小学校の時から「国語」は好きで、これだけは高校までずっと成績がよかった。で、まあきわめて消極的な選択(だったかどうかは結局わからないわけですが)をして、日本語日本文学科のようなところに入ったわけです。
Q3 研究テーマの魅力や面白さはどのようなところにありますか。
 何冊か新書を書いているので、そういうものを読んでもらいたいのですが、言語学(日本語学)というのは「目にはみえないけれども共有されているであろうルール」みたいなものをみつけていくという面があるわけです。どうやれば、その目にみえないルールがとりだせるかということで、いろいろと考え、いろいろな「方法」を使って、証明していくわけです。この「方法」が大事なわけです。それで、うまく問題を追い詰めていって、たぶんこれが答えだろうというところまでいくと、ちょうど謎を解いたような感じになります。推理小説のような、といえばよいでしょうか。そういう面白さがあります。

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Q4 学生へのメッセージをお願いいたします。
 日本語や日本文学を研究して何になるの?と思っているかたがいるかもしれません。偉い人でもそう思っているようです。『源氏物語』をとことん追究したからといって、それがすぐに会社勤めの役にたつわけではない。それはわかっています。しかし、ものごとを深く、徹底して考え、何かを解決するための「方法」を試行錯誤するという経験によって、脳は鍛えられ、どんな難問につきあたっても、何かそこに解決の糸口を見つけることができるようになります。これをわかりやすく「応用力」ということにすると、わたしたちは、日本語の研究や日本文学の研究をとおして、言語を使って思考するということをおぼえてもらおうとしているわけです。そういう「応用力」を身につけてほしい。それが願いです。

教員紹介

氏名今野 真二
フリガナコンノ シンジ
職種教授
所属日本語日本文学科
取得学位修士
学位取得大学早稲田大学
専門分野日本語学
研究テーマ(1)日本語の歴史:室町時代と明治時代とをおもなフィールドとして、日本語の歴史をどのように記述すればよいのかを追究している。
(2)日本語の表記研究:日本語の表記は漢字を専用していた時期から、漢字・仮名交用時期へと移行したが、表記をとおして日本語をとらえることを模索している。
所属学会(役職)
及び受賞歴
【所属学会】
日本語学会 評議員
日本言語学会
訓点語学会
木簡学会
全国大学国語国文学会 委員

【受賞歴】
『仮名表記論攷』(2001年、清文堂出版)によって、第30回金田一京助博士記念賞受賞
主要業績『仮名表記論攷』 清文堂出版 2001年
『消された漱石』 笠間書院 2008年
『百年前の日本語』 岩波新書 2012年
『正書法のない日本語』 岩波書店 2013年
『かなづかいの歴史』 中公新書 2014年
『日本語の歴史』 河出書房新社 2015年
『盗作の言語学』 集英社新書 2015年
『仮名遣書論攷』 和泉書院 2016年
『北原白秋』 岩波新書 2017年
『漢字とカタカナとひらがな』 平凡社新書 2017年

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