清泉女子大学

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田和 真紀子 教授

日本語日本文学科

田和真紀子准教授

日本語の仕組みを解き明かします
日本語の中でも特に意味や働きが変わりやすい副詞に注目し、古代から現代まで幅広い文献から用例を集め、どのような歴史を経て現在のように使用されるようになったのかを研究しています。

教員インタビュー

Q1 学生時代の思い出や打ち込んだことについて教えてください。
 学生時代は、自分の大学をとことん楽しみ使い尽くしました。
 私自身、附属高校から進学したため、実はあまり「大学を自分で選んだ」という感覚がありませんでした。また、その大学では多くの人が学外のサークルに入るため、学内サークル・学内活動に活気がないことを残念に思っていました。
 私は、まず自分自身が大学を楽しみたいという思いから、自分の大学の楽しいところや気になるところを見つけ、それを皆に伝える学内のフリーペーパーづくりに励みました。
 次に、自分の所属する日本文学科の学生委員として、清泉の学生のように、歌舞伎鑑賞会や文学散歩、静嘉堂文庫見学などを企画・運営しました。
 大学にいる時間がやたら長い大学生時代、こんなに自分の大学を堪能した人間はいなかったのではないかと、こっそり思っています。
Q2 先生が、ご自身の専門に取り組むようになったきっかけを教えてください。
 学生時代、もっとも打ち込んだのが、実は演習の準備と卒論でした。
大学では最初、平家物語など中世文学を学びたいと思っていました。しかし、大学2年生の時に取った「日本語学演習」で、古語の日本語学的分析にすっかりはまってしまいました。大学生時代は索引のある学科図書室や図書館に入り浸って調査をしていました。
 研究は好きだったのですが、大学生の頃の私は「私がやらなくても、誰かが私の興味ある分野の研究を進めてくれるだろう」と思っていたので、新卒で一度就職しました。
 本気で取り組むようになったのは、会社員時代に立ち寄った古書店で日本語学の研究書を手に取り、自分の興味ある分野(副詞の歴史的研究)の研究があまり進んでいないことを知り、また、働いてみて改めて研究をやりたいと思ったことがきっかけでした。
Q3 研究テーマの魅力や面白さはどのようなところにありますか。
  私は品詞のハキダメと言われている副詞が、歴史上どのように意味用法を変えていったのかを研究しています。
 副詞がなぜ「品詞のハキダメ」と呼ばれるのかというと、他の品詞のように姿・形が定まらず、意味や働きも移ろいやすいため、「品詞」というきれいな整理箱に収まらないからです。しかし、私は副詞の「収まらなさ」がとても面白いと思います。また、他の人がさじを投げてしまうような混沌とした状況でも、よく見れば規則性や体系性を見出すことができます。これは難しいパズルを解くような楽しみかもしれません。
 「品詞のハキダメ」と呼ばれるような副詞の一番の魅力は、もしかすると、私が面倒を見てやらなければ誰が見る?という保護者意識を刺激されるところかもしれませんね。

tawa_sensei

Q4 学生へのメッセージをよろしくお願いいたします。
 多くの学生が10代から20代の過渡期を大学で過ごし、大人になっていきます。この「自分」が作られる大学時代に一番情熱を傾けたこと、一番時間をかけたことが、社会に出た時に何らかの形で影響してくるような気がします。
 これは言い換えると、大学時代を受け身で過ごしたら、社会に出た時に受け身の自分から抜け出すのはなかなか難しいということでしょう。
とはいえ、大学に入ったからといってすぐに打ち込めるものに出会えるわけではありません。打ち込めるものを見つけるきっかけを探すために、授業、たまたま頼まれた行事のお手伝い・友達の紹介で行ったアルバイト…など、アンテナを張って、自分自身が楽しめることを見つけ、打ち込んでみてください。

教員紹介

氏名田和 真紀子
フリガナタワ マキコ
職種教授
所属日本語日本文学科
取得学位博士(文学)
学位取得大学東京都立大学
専門分野日本語史
研究テーマ日本語の語彙・意味の変化に興味を持っている。その中でも、特に意味・機能の変化が激しい副詞に興味を持ち、現在も研究を続けている。また近年は、一単語レベルの意味・機能の変化や歴史だけでなく、語彙・品詞レベルでの歴史的な変化の傾向に注目している。
所属学会(役職)
及び受賞歴
日本語学会
訓点語学会
日本語文法学会(学会誌委員)
全国大学国語国文学会
主要業績・「程度副詞体系の変遷—高程度を表す副詞を中心に—」小林賢次・小林千草編『日本語史の新視点と現代日本語』(勉誠出版)2014年3月
・「感動詞・応答詞と評価的な程度副詞との連続性について―大蔵虎明本における「ナカナカ」の分析から―」『近代語研究』18(武蔵野書院)2015年2月
・「中世後期から近世初頭における高程度を表す副詞の諸相―高程度を表す評価的な程度副詞を中心とした体系と主観化傾向―」『国語語彙史の研究』34 2015年5月
・「古語と口語のはざまにある『天草版平家物語』の語法に関する一考察―「コトノホカ」と「モッテノホカ」の用法をめぐって―」『清泉女子大学キリスト教文化研究所年報』24 2016年3月
・「近世前期上方語における高程度を表す副詞の諸相と体系-「発見的な程度副詞」の台頭-」『近代語研究』(武蔵野書院)19 2016年9月
・「近世前期上方語における副詞「タント」の程度限定用法について」『清泉女子大学紀要』64  2017年1月
・『日本語程度副詞体系の変遷』(勉誠出版) 2017年5月
・「ロドリゲス『日本大文典』の「肯定」の副詞について―〈真偽〉・
〈蓋然〉・〈程度〉の関連性―」『近代語研究』第20集 2018年3月
社会活動、
文化活動等
・下野市南河内公民館講座・「ことばの歴史」 2011年6月~7月(全4回)
・平成26年度栃木県高校教育研究会国語部会 講演・「「品詞の落ちこぼれ」と私―日本語の歴史と副詞研究から見えてきたこと―」(於 栃木県立博物館講堂)2014年6月6日
・栃木県教職員サマーセミナー・「ことばから見える古典の世界」2014年8月21日
・平成27年度教員免許更新講習(宇都宮大学) 2015年8月24日
・言語教育研究所フォーラム2016「学生から見た教師の非言語行動について」 2016年11月

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