基幹教育について

建学の精神の下、清泉のすべての学生が学ぶ基幹教育。
一人ひとりが社会で活躍できるよう「学びの幹」を育てます。

基幹教育の学び

学部での学びを支え、卒業後の社会でも活きる汎用的能力を育てる

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学部、専門領域にかかわらず、すべての学生が履修する科目があります。これらは「学びの幹」となる力を育てます。

たとえば、自ら問いを立てて深く考える力根拠に基づいて判断する力情報を整理し論理的にまとめる力、そして自分の考えをわかりやすく伝える力

こうした汎用的能力は専門分野の学びを支えるだけでなく、変化の激しい社会の中で課題に向き合い、他者と協働しながら未来を切り拓くための原動力となります。

基幹教育機構長メッセージ

目的がある学びは、力になる

みなさんは、大学でどのような力を身につけ、どのような人になりたいと考えていますか。卒業後、だれのために、どんな仕事をして、どのような人生を送りたいですか。

大学では、与えられた学修目標をこなすだけでなく、自分なりの目的をもつことで、学びに意味が生まれます。その意味づけが、知識やスキルを「自分の力」に変える原動力となります。

基幹教育では、「学びのスキル」や「外国語」をはじめ、実社会で役立つ知識を幅広く学びます。同時に、建学の精神に基づいて、人間観や人生観を深めながら、自分自身の未来を見つめる時間も大切にしています。少人数クラスでの先生や仲間との対話、多様な教養科目との出会いを通して、自ら学び、考え、柔軟に社会を生き抜く力を育てていきましょう。
高田機構長基幹教育機構長
高田 智子 教授

カリキュラム

基幹教育は、4つの主要な分野で構成されています。
清泉スタンダード(必修科目) 教養(選択科目)
学びの基礎となる学習スキルを修得します。また、建学の精神を学び、知的関心を広げ、世界を読み解く力の基礎をつくります。大学での学び全体を卒業後の自分につなげるためのプログラムです。
清泉スタンダードの5分野を深める科目を設けています。自分の興味・関心に合わせて、清泉スタンダードで学んだスキルを高め、知識の幅を広げ、学部の専門の学びと社会をつなげます。
必修外国語
選択外国語
少人数クラスで授業を行い、基礎力を確実なものにして、英語運用能力を高めます。英語を通じて清泉の歴史や建学の精神を学ぶ必修科目(SSE)も用意しています。
「English Skills Workshop」という英語4技能を高める科目の他に、各種資格試験や留学準備の対策のための科目も設けています。また、英語以外の8カ国語から自由に選択することができます。
■カリキュラム表
kikan-curriculum※画像をクリックすると、拡大版(pdfファイル)を見ることができます。

テーマ別おすすめ科目

基幹教育 テーマ別科目群

基幹教育が扱う4分野には、総合文化学部・地球市民学部とは異なる学問分野も多く含まれます。学部の学びとは異なる「ものごとの見方」を知ることも、ひとつのテーマに多角的なアプローチで学ぶことも可能です。

●客観的な視点を身につけるために(法・倫理科目群)

社会生活のさまざまなルールを理解し、客観的な視点を身につけることができます。
客観的な視点を身につけるために(法・倫理科目群)2
PICK UP授業
暮らしの法律
アルバイト、金銭の貸し借りなど社会生活におけるトラブルを具体的に検討します。そして、それらを未然に防ぐための対策を模索していきます。東京地方裁判所・東京地方検察庁を見学する校外学習も行います。
暮らしの倫理学
私たちは日々、さまざまな選択を繰り返して暮らしています。いったい何を頼りに判断しているのでしょうか。常識? 法的規制? 自身の価値観?
この授業では、倫理をめぐる問題から人間存在を問い直します。

●実社会で役立つ力を身につけるために(キャリア科目群)

大学生活は社会人になる前の準備期間でもあります。上司や同僚とのコミュニケーション、プレゼンテーションでの論理的な話し方、英語力などを向上させ、卒業後に備えましょう。2026年度からは、日商簿記検定、ニュース時事能力検定、ビジネス数学検定、TOEIC、英検など各種検定試験に対応する科目を多数新設。学習方法を含め、第一歩から教員が懇切丁寧にサポートします。
実社会で役立つ力を身につけるために(キャリア科目群)
PICK UP授業
簿記・会計入門
21世紀のグローバル社会で活躍するために欠かせないスキルとして、「英語・IT・会計」が注目されています。この中で「会計」は、ビジネスの世界で使われる「共通のことば」ともいえるものです。
この科目では、まず会計の基本的な知識を身につけたうえで、「サステナビリティ(持続可能性)」の時代における会計の役割について考察します。
新聞で読み解く現代社会
政治・経済・暮らし・環境・国際問題など、現代社会に関わる多様なテーマを扱った新聞記事を読み解きながら、情報を多角的かつ公正に理解・判断する力を養います。
複雑な社会課題に対して、自ら考え、適切な解決策を見出すための思考力・判断力を身につけることを目指します。
受講者には「ニュース時事能力検定試験」を受験することを推奨します。

学部横断型パッケージ

2学部・基幹教育の開講科目のなかには、広い意味で同じ学問分野を扱うものもあります。同じテーマについて、2学部・基幹教育それぞれが開講する科目を履修することで、さまざまな視点から深く学ぶことができます。身近なテーマで構成したパッケージ(履修推奨科目の詰め合わせ)を紹介します。学部を横断した学びを実現してみましょう。

●韓国パッケージ

音楽・ドラマ・コスメ・料理など、その文化が日本の若者に人気の韓国。2学部の専門科目では、韓国の歴史を学び、短期の語学研修やフィールドワークにも参加できます。さらに、基幹教育で開講されている韓国語クラスを履修することで、現地での学びをより深めることができます。 また、2026年度からは、現代の韓国文化にスポットをあて、日韓両国の未来を考える科目も開講します。
韓国パッケージ
PICK UP授業
朝鮮・韓国語入門
言語や文化に対する理解を深め、音声や文字、語彙、表現、文構造などについて、日本語との違いに気付き、これらの知識を理解します。また、読み書きに慣れ親しみ、聞くこと、話すこと、読むこと、書くことによる実際のコミュニケーションにおいて、活用できる基礎的な技能を身につけます。また、ハングルキーボードの操作方法も着実に習得できるよう取り組みます。
現代の韓国文化
先行きが不透明な社会情勢の中、情報を収集し変化の予兆を捉えて、未来を描く力が求められています。この授業では、K-POP、映画、ドラマなど現代の韓国文化を通じて、新たな予兆をとらえ、ビジョンを描き、未来を創造する力を育むことを目指します。

●表現パッケージ

聞く、話す、読む、書く。他者とのコミュニケーションを円滑にするためのスキルを、2学部・基幹教育の科目を活用して身につけましょう。基幹教育には、文章を「書く」ことを基礎から発展までレベルに応じて練習したり、プロのアナウンサーの指導で対話のレッスンを受けたりするなど、実践的な科目が充実しています。
表現パッケージ
PICK UP授業
書く技法
基礎クラスでは、文章を書くために必要な基礎的な知識や技能を習得します。事前の構成、読み手の理解に応じた書き方、一度書き上げた文章の推敲など、書くための一連の手順を基礎から学び、客観的に文章を書くトレーニングを行います。
一般クラスでは、手紙、メール文、エントリーシートの書き方についても添削指導を受けられます。
対話の技法
講師はプロのアナウンサー。実際にテレビ局内で行なっている日本語表現のトレーニングや理論を使用し、授業を進めていきます。ふだん何気なく使っている日本語を「的確に」「論理的に」「豊かに」使いこなすことで、現代人が見落としがちな対面コミュニケーションの重要性に改めて気づくことができます。

●ことばパッケージ

学部では、日本語学・英語学・スペイン語学・日本語教育学を専門的に学びます。さらに、基幹教育が開講する応用言語学や社会言語学は、これらの専門分野と重なる内容を含み、あわせて履修することで、言語に対する理解をより深めることができます。これらの入口として、オムニバス形式の新科目「ことば入門」を2026年度から開講。「ことば」を総合的・体系的に考えていきます。
ことば入門
PICK UP授業
ことば入門
人文科学のすべての学問において、「ことば」は重要な役割を果たします。学部で学べる諸言語学のポイントを紹介しながら、外国人にとっての日本語や、視覚や聴覚に障がいを持つ人とのコミュニケーションなどについても扱い、「ことば」をさまざまな角度から考えていきます。
社会言語学
社会言語学は、ことばが社会の中でどのように使われているかを探る学問です。この授業では、地域・性別・年齢といった要素によって、ことばの使われ方がどのように異なるのか、言語の多様性に注目して学びます。また、自分自身の言語使用を振り返りながら、話す相手や場面に応じた使い分けについて考えることで、言葉と社会の関係について理解を深めます。