人文科学研究科の概要

修士課程、博士課程合わせて4つの専攻からなる大学院のご紹介です。

清泉女子大学大学院について

大学院は大学同様、キリスト教ヒューマニズムの建学の精神に基づいて、人文科学分野の高度な研究・教育を目指しており、キリスト教研究という伝統ある分野や地球市民学という新しい学問をも視野に入れています。男女を問わず、学部卒業生ばかりでなく、社会人や留学生も積極的に受け入れています。
清泉女子大学大学院について

大学院在学生、修了生の声

* インタビュー内容・学年は取材当時のものです。

言語文化専攻

在学生・修了生からのメッセージ
討論の中で、研究内容が鮮明化されていく

修士課程 言語文化専攻 スペイン語圏
2年(2020年度)
K.T.さん

「自律的なスペイン語文法の学習方法」を研究するために大学院に進学しました。指導教員とともに研究計画を立て、授業ではマンツーマンの指導を受けています。先生との討論の中で、研究内容が鮮明化され、熟読すべき文法書や調べるべき先行研究が具体化されていきます。同時に、スペイン語の理解をさらに深めるための統語論、音声学・音韻論などの講義を履修することもできます。また、英語や日本語がご専門の先生方の講義を受けることもでき、今年度は、英語に関する第二言語教育についても学んでいます。現在、様々な年齢層の大学院生が在籍し、大学院の仲間や先生方の親身の指導に支えられ、のびのびと研究生活を送っています。大学院では、あなたが興味を持ったことがテーマとなり研究が始まります。共に学び研究しましょう。

在学生・修了生からのメッセージ
様々な教授の研究分野を自身の研究と実践に繋げて深化させ、突き詰める

言語文化専攻 英語圏 英語教育学
2014年3月修了
N.O.さん

言語文化専攻で学んだ3年間は、様々な教授の研究分野を自身の研究と実践に繋げて深化させ、挑戦する自分に出会えた貴重な時間でした。研究では、英語が様々な関係性の中で使われることを認識するための手法としての演劇、さらに協働学習による社会性の発達を中心に修士論文を執筆しました。中学校でも教鞭を執っていたので、理論の構築と授業の実践を並行して進めることができたことは大きく、演劇的手法を通して「英語ってコミュニケーションのためのものなんだ」とある生徒が言った瞬間を今でも忘れられません。修了後はさらに英国の大学院にて演劇英語教育を学び、現在は研究を実践しようと毎日現場で奮闘しております。自分が信じるものを突き詰めることができる大学院は、自分自身の可能性と未知の結果に向き合うとても貴重な学びの場であったと感じています。

思想文化専攻

在学生・修了生からのメッセージ
様々な分野の先生方からご指導を受けられることが魅力的

思想文化専攻 宗教学
2年(2020年度)
M.K.さん

思想文化専攻では、歴史や美術史、哲学や宗教学を研究することができます。ここで研究し学ぶことのできる分野はとても幅広く、様々な専門の先生方から教えを受けられることが最大の魅力です。また学部での学びとは違い、担当の先生と少人数の院生の中で密なやり取りをすることができるのも大学院ならではです。私は現在、宗教学の分野で古代メソポタミア文明における神話について研究しています。大学院では学部の頃より新たな観点を持って自身のテーマを掘り下げていく必要があり、それが大変な部分であり楽しさではないかと思います。大学院に入るまでは苦手意識を持って避けがちだった外国語の論文にも、先生方のお力を借りることで手を伸ばすことができています。ただ好きなことを調べるだけでなく、まだ誰も知らない領域に積極的に踏み込んでいく姿勢を忘れずにいきたいです。

在学生・修了生からのメッセージ
分野の違う院生仲間と切磋琢磨しながら研究

思想文化専攻 西洋史
2006年3月修了
Y.T.さん

思想文化専攻では、歴史学、哲学、宗教、美術史を研究することができます。私は、西洋史の領域で中世フランスの文学作品『狐物語』をテーマに、当時の人々の心性を追究しました。『狐物語』は、美術の分野で建築の題材にもなっており、人々の告解と罪の意識など思想や宗教とも密接に関係していました。様々な専門分野の先生方の指導を仰ぎ、西洋・東洋・日本の分野の院生仲間と切磋琢磨しながら研究する機会を得て視野が広がりました。現在は、大学図書館で司書として、学生の文献探索ガイダンスを行い、教員の研究成果を世に出すサポートをしています。大学院で学んだ経験を活かして、先人の知の集積を使い易く整えて学習や研究に役立てています。興味を持ったことを追究できる機会は、人生の中でそう多くありません。大学院では、温故知新という言葉のように、先人の知を尊重し、豊かな思想を育むことができます。

地球市民学専攻

在学生・修了生からのメッセージ
研究を通して自分の人生を生き直すきっかけに

地球市民学専攻
2017年3月修了
Y.S.さん

2009年に本学の地球市民学科を卒業し、5年間の社会人経験を経て修士課程に進学しました。修士課程では、競争社会における自らの生きづらさの体験を出発点として、障害をもつ人びとと共に生きることの意味を文献調査とフィールド調査を用いてキリスト教的視点から考究しました。また、研究を通して自らの傷が癒やされ、自分の人生を生き直すきっかけとなりました。研究生活は、ときに孤独で、思うように成果が得られず苦しい時期もありましたが、ともに学ぶ仲間や先生方との研究合宿や率直な意見交換など、多くの刺激と励ましを受けました。修了後は、障害のある人びとと共に生活をする中で、ささやかな日常生活の中にこそ、理論と実践とを結びつける発見があると実感しています。大学院を目指す皆さんも、日々の小さな気づきを大切に研鑽を積んでください。

在学生・修了生からのメッセージ
教授方の、グローバルで多様なアプローチが魅力

地球市民学専攻
2013年3月修了
M.K.さん

平和とジェンダーに関する理論と実践を研究したいと思い、社会人として地球市民学専攻に入学しました。修士論文は、平和教育の場である平和博物館におけるジェンダーに関して執筆しました。地球市民学専攻の魅力は、様々な現場を持つ教授方の、グローバルで多様なアプローチの研究を元にした学際的授業から、研究・実践に必要な批判的思考力を練磨できる点と、研究の意義・研究手法・執筆に至るまで、一人の研究者の卵として丁寧にご指導いただける点です。同時に、年齢・性別及び種々のバックグラウンドを持つ学生が集まり、議論し、互いに切磋琢磨したことも、今は良き思い出です。現在は地球市民学科でティーチング・アシスタントとして働いています。「地球市民」の卵である学生たちの鋭い洞察力に、修士課程で培った批判的思考を十分に活用しています。

人文学専攻

在学生・修了生からのメッセージ
過去の日本語について研究し、かつての言語生活の一端を明らかにすることを目標としています

人文学専攻
3年(2020年度)
K.U.さん

言語の「見えないルール」を探ることや、過去の文献を通してかつての日本語の様相を探ることに魅力を感じ、大学院への進学を決めました。博士課程では明治期の漢字字体について研究するため、明治初期に出版された漢語辞書の分析をおこなっています。仮説を立てて実証していくため、研究には対象を多角的な視点から観察していくことが必要となります。このような力を養うために先生方、先輩方からご指導を受けながら日々研鑽を積んでいます。主体的に学び、広い視野を持つように心がけています。過去の日本語について研究することは過去の日本人の足跡をたどることにつながります。かつての言語生活の一端を明らかにすることを目標として研究に励みたいと思っています。

在学生・修了生からのメッセージ
専門の異なる幅広い分野の先生方から、多角的なアドバイスをいただき、充実した研究生活

人文学専攻
3年(2020年度)
J.N.さん

もともと何かを学ぶことや、文章を書くことが好きだったため、自然と大学院への進学を決めました。学部生の頃から、19世紀イギリスの画家J.E.ミレイのファンシー・ピクチャーと呼ばれる子どもの絵を中心に、彼のラファエル前派脱退後の作品群の再評価に取り組んでいます。人文学専攻は、先生方と学生との距離が近いことが魅力の1つに挙げられます。また、専門の異なる幅広い分野の先生方から、広い視野を持った多角的なアドバイスをいただくことができます。大学院では、基本的には自分自身で研究を進めていく力が求められるため、ときには困難に直面することもありますが、熱心にご指導くださる先生方や助け合える仲間たちのおかげで、充実した研究生活を送っています。向上心と探求心を忘れずに、これからも日々研究に励みたいと考えています。

在学生・修了生からのメッセージ
様々な分野に触れ、幅広い知識の獲得に

人文学専攻
3年(2020年度)
A.H.さん

私は日本彫刻史を専攻し、大学院に進学してからは、自分の故郷でもある長野県北部に伝わった、平安時代前期の木彫像をテーマに研究に取り組んでいます。調査や見学で各地に赴き、実際の作品から様々なことを学べるのがとても楽しいです。また自分の専門分野だけではなく、昨年 度まで在籍していた思想文化専攻や現在の人文学専攻では様々な分野に触れることができるため、幅広い知識の獲得ができます。専門分野のちがう同級生や先輩との、日々の会話やお互いの研究発表から、自分の研究に関する思わぬヒントを得ることもあるのがおもしろいと思います。調査し、資料にあたって、また大学内外でたくさんの人と交流して、学部生のとき教室で勉強した何倍ものことを学べる毎日は刺激的で充実しています。一緒に研究の日々を過ごす仲間が増えたらうれしいです。

在学生・修了生からのメッセージ
専門領域を超えた学びがしやすく、様々な先生方からアドバイスをいただくことも

人文学専攻
3年(2020年度)
M.S.さん

私は現在、学芸員として働きながら人文科学研究科人文学専攻に在籍しています。仕事と研究との両立は難しいところもありますが、自分で見つけたテーマを納得がゆくまで追求することができるのは、大学院でしかできないことなので非常に楽しく取り組んでいます。研究内容としては、「日本におけるオーブリー・ビアズリー受容」という大きなテーマを掲げております。人文学専攻は、分野が細分化されていないため、専門領域を超えた学びがしやすくなっています。私の場合は、西洋美術がご専門の指導教員だけでなく、日本史や日本文学がご専門の先生方に研究についてのアドバイスをいただくこともあります。分野を超えた研究ができるのも、小規模な大学ならではの魅力だと思います。