コスタリカ留学体験記

スペイン語スペイン文学科生の留学体験記をご紹介します。
* 掲載内容・学年は参加当時のものです。

コスタリカ留学体験記
【本当にやりたいことが見つかる】
「人類が残した遺跡や遺物を通して人類の歴史、文化を再構築、再検討する。それが考古学だ。」
留学先での人類学の初回の授業で、もうすでに私は、「やっと自分のやりたいことが見つかった」、と考えていた。この留学をきっかけに、それまでなんとなくふわふわとしていた“本当にやりたいこと”がはっきりしてきたのである。数年前に初めてスペイン語を学んだ第二の故郷、コスタリカへ留学。そのときと同じように、またしてもこの地で魔法にかけられたような気がした。国立コスタリカ大学考古学学科の学生としての一年間は、そこで過ごした一日一日が自分の財産になっている。
発掘作業中【発掘作業中】
【前期:相当量の課題をこなす】
 前期のクラスが始まり、各授業で配られたテキストの分厚さに驚いて、こんな量を半年で終わらせられるのかな?と、初めから不安になった。毎回の課題は信じられないほど多く、次の週までに一冊の文献を読んでくるのが当たり前。しかし、周囲はいつも私に対して温かく、しつこい私の勉強に付き合ってくれたおかげで、何とか単位を落とすことなく終えることができた。

【後期:発掘プロジェクトに参加】
 後期には、ある教授の紹介で、コスタリカで最も有名な遺跡であるGuayabo遺跡での発掘プロジェクトに助手として参加させてもらえることになった。考古学者に囲まれ、2週間泊りがけでの発掘作業は、毎日が新しい発見の連続。自分がそれまで知らなかった世界にいることがとても刺激的で、わくわくした。発掘経験のない私に一から作業工程を教えてくれ、テントに戻ってからも出土品の説明を熱心してくれた。大学に帰ってからは、留学生活が終わるまで研究室に毎日通い、大学院修士課程の学生のアシスタントとして出土品の分類やその他の実験などにかかわることができた。
【週末:自分自身を見つめなおす】
 週末になると、勉強の合間を縫ってコスタリカ中を観光して回り、世界中の自然がギュッと詰まったような美しい海、山に改めて魅了された。そんな豊かな自然と、陽気で心温かい人たちに囲まれて、自分自身を見つめなおすことができた。昔から私を知る人たちに「少し大人になったね」と言ってもらえるほど、この一年で自分自身を客観的に見つめ、何が足りないのかを考えられるようになったのではないかと思う。

【留学を終えて】
 この一年間、喧嘩したり、叱ってくれたり、一緒に旅行に行き、支えてくれた全ての人に感謝したい。
コスタリカ1
コスタリカ2
コスタリカ3